【プロジェクトメンバー】
池田まさみ
(お茶の水女子大学)
田中美帆
(群馬県立女子大学)
石口彰
(お茶の水女子大学)

【研究協力者】
木村公美
(北区滝野川中学校)

【HPデザイン】
甘チンウェイ
(お茶の水女子大学)
 
     

 

 

【はじめに】

 

私たちは、これまで、心理学で扱う知覚現象(主に「錯視」現象)を科学教材に取り入れ、子どもの科学的思考力の“解発”と“育成”に向けて、知覚学習ツールの開発および知覚学習ツールを取り入れた授業実践とその効果測定を行なってきました(平成17〜19年度)。その成果として、現在までに、「錯視実験アプリケーション」 (特許出願中:特願2007-233203)を製作するに至っています。
  そこで、本チームでは、現在、この「錯視実験アプリケーション」を用いた教育プログラムを実践する(出前授業など)と同時に、現場の教師が主体となって本教育プログラムを実施できるよう、アプリケーションの改善と普及に努めています。子どもたちの学習意欲や科学に対する興味をより一層向上させる学習支援ツールとして、広く活用されることを願っております。

 
     
 
  【本教育プログラムの特色】
 
  1. 大学の心理学で扱う知覚現象(錯視)を、科学教材として、科学(理科)学習に取り入れた。 この試みは、他にほとんど類がなく、新しい実践教育のアプローチとして、文部科学省科学研究費補助金 「萌芽研究」の助成を受けて遂行された(平成17〜19年度)。
  2. 子どもの知的好奇心に直接的にアプローチする教授法(「錯視実験アプリケーション」を用いた 教育プログラム)を考案している。
  3. 定められた授業時間内で、「体験する」「測定する」「考察する」という、明確かつシステマティックな学習手続きを実現した。これにより、子どもの科学的思考力の解発、論理的思考力の育成に 、より積極的にアプローチすることができる。
  4. 従来の科学(理科)実験に比べて、機材や教材を入手する手間がほとんど無い。現場の教師も、即日からプログラムを扱うことが可能であり、自らの手で授業を実施しやすい。また、他の科学(理科)教材に比べ、教材費も格段に安価になることが予想される。
  5. 子どもの学年や学習レベルなど、学習環境や能力に応じて、教材の改善や授業プログラムの展開をはかることが可能である。 現在、小学生高学年〜中学生を対象に実践中である。
 
     

※本研究は財団法人松下教育財団の助成を受けています。

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