平成20年度 心理学コース 開講科目紹介

社会心理学特殊講義 I
II〜IV(後期)

 社会心理学的事象としての議論,ディベートを学習する.
 受講者は,アカデミックディベートの訓練を受け,実際に
 ディベートをする.

社会心理学特殊講義 IV
II〜IV(後期)

 コミュニケーションの仕組みは,ますます複雑化している
 ように見えます.しかし,「情報」をやりとりするという観点
 からは,その情報の「送り手」と「受け手」との間には,何ら
 変化はないわけで,そこに何も「もつれ」もないはずです.
 ただ,昨今言われている「IT時代」の中で,私たちは,
 メディアをどうとらえていくか.「情報」と「通信」という観点
 からも考察を加えてみたいと思います.
 また,テクノロジーの面からは,映像のスケールそのもの
 が,受け手に与える影響も無視できません.その辺りも,
 歴史的に振り返ってみることも大切かと考えています.
 メディアの送り手は,次々にテクノロジーを高度化して,
 受け手に対して,自分に好都合な情報を,一方的に,
 シャワーのように浴びせかけてくることになるのかもしれ
 ません.この講座では,その中で特に大きな力を持って
 いる「マス・メディア」の流す情報に,どのように立ち向か
 っていけばよいかを考えていきたいと思います.
 講座の中では,既存の短編映像を題材にしながら,その
 作品の訴えてくるテーマを,どのように受け止め,それに
 対して,受け手はどのように答えていくかということを,
 ブレーンストーミングしていきたいと思います.メディアの
 側と,オーディターの側の双方的な交流が,今日ほど
 強く求められている時代はないと考えるからです.


臨床心理学特殊講義 IV
II〜IV(前期)

 「青年期の心の健康と病」というテーマで講義を行う.
 青年期は,発達的に変化の激しい時期であり,ストレスを
 受けやすく,その影響が心身に現れやすい.青年期の
 発達的な特徴とそれに伴う心理的な問題,またストレスの
 メカニズムとその対処法について考える.

リスクと人間行動(基礎)
I〜IV(前期)

 リスクという対象は,私たち一人ひとりにとっては実感なき
 イメージの対象にしかすぎません.そのイメージも,人間の
 認知能力の制約のために,正確な認知の難しい対象です.
 にもかかわらず,現実にはリスクに対する正確な認知と正確
 な対応が要求されています.リスクに対して私たちが抱くイメ
 ージと実際の正確な 危険度の間には膨大なギャップがあり,
 これを埋める作業が「リスク認知」の研究です.本講義では
 リスク認知に関する基礎的知識を概観するとともに,それら
 に関する実証的研究を紹介し理解を深めます.また身近な
 リスク事象(飛行機事故,原発事故,タバコの健康被害,
 狂牛病など)を事例として紹介し,リスクに対する人々の
 認知と行動の様相を分かり易く解説します.


【特殊講義】